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遺言者と同居している親族に対し、「亡くなるまで同居を続けて介護・看病をしてくれるならば全財産を渡す」旨の遺言書を記した場合、遺言書として有効なのでしょうか。
本稿では、遺言者の生前の介護・看病等の遺言につき、その有効性について解説いたします。
動画解説もぜひご覧ください。
目次
・相続関係図付きの具体例
・遺言者・推定相続人の状況
2、生前の介護・看病等の遺言の問題点
・義務自体は負担付遺贈(の相続準用)の可能性あり
・生前の義務を遺言書の義務(負担)にすることはできない
・遺言書の性質
3、生前の介護・看病等を実現するには
・負担付死因贈与契約を結ぶという手段
・負担が全部又は一部履行された場合の注意点
・遺留分についても注意は必要
4、まとめ
・遺言書に生前の介護・看病等を書くことの問題点について
・当事務所のような相続専門家への相談がオススメです
上の相続関係図のような事例を想定してみましょう。
相続関係図とは、相続関係説明図ともいい、本来亡くなった人(被相続人)とその相続人の関係が一覧になってまとまっている表のことをいいます。
また、遺言者の遺言作成時点では、相続人は推定相続人となります。
遺言書の推定相続人は、妻、長男、長女の3名です。
長女は両親と別居して暮らしています。
一方、長男は両親と同居して暮らしており、しばらくは別居する予定もありません。
このような状況で遺言者としては、同居して日々の生活の手助けをしている長男に全財産を渡すつもりでした。
実は遺言者は、今後も生前の自身の世話を続けてくれ、将来も介護・看病もしてくれるなら全財産を渡したいと考えていたのです。
例えば、「全財産を長男に相続させる。その負担として長男に〇〇の介護・看病等生前の世話をすることとする」といった内容の遺言の場合、「〇〇の介護・看病等生前の世話をする」ことは、相続で財産を取得する代わりの義務といえます。
この義務は、(負担付遺贈の相続準用である)負担付相続といえます。
負担付相続とすると、義務の不履行があった場合、相続人は当該遺産を取得することができません。
生前の義務を遺言書の義務(負担)にすることはできない
上記の「〇〇」が遺言者の生存配偶者である場合、長男に対する負担付相続となり、遺言者の相続開始後に義務(負担)が生じるといえます。
ただ、「〇〇」が遺言者自身である場合、長男に対する遺言者の生前の義務になってしまいます。
このような生前の義務は、遺言書による負担付相続の義務(負担)とすることはできません。
なぜならば、遺言書の効力自体が相続開始後に生じるもののため、そこに記される義務(負担)も遺言者の死後に可能なものである必要があるためです。
よって、この場合、当該義務は行うことができないものであり無効といえるでしょう。
遺言書の性質
そもそも、遺言書の性質は、遺言者の一方的な意思表明による死後の財産承継等の表明です。
つまり、財産を渡す者と受取る者の合意に基づいた契約でない以上、一方的に無断で遺言者に対する生前の義務を課すことができないのです。
では、生前の介護・看病等を実現するにはどうすればいいのでしょうか。
遺産を渡す者と受取る者の合意によって、負担付死因贈与契約を結ぶという方法があります。
本件の例でいうと、遺言者・太々郎と長男・一男で負担付死因贈与契約を結べばいいのです。
そして、「太々郎が亡くなるまで一男は同居を続け、介護・看病をすることを義務(負担)とし、そのような義務を果たせば死亡時に全財産を渡す」という内容にすればいいのです。
こうすれば、契約とともに義務(負担)が生じますので、生前の義務(負担)を課すことが可能です。
もっとも、負担付死因贈与契約には注意点があります。
遺産を渡そうとする者が当該負担付死因贈与を撤回したいと思った場合でも、自由に撤回できないことがあるという点です。
負担付死因贈与の撤回では、義務(負担)が既に履行されたか否かで、結論が異なります。
負担がまだ履行されていないのならば、撤回することは可能です。
さらに、負担のない通常の死因贈与契約についても、いつでも撤回可能です。
しかしながら、負担が全部又は一部履行された場合、原則として撤回することができないとされています。
ただし、撤回につきやむを得ない「特段の事情」がある場合は、撤回することができます。
遺言書同様、各相続人が生活のため最低限確保すべき割合である遺留分の制約がありますので、遺留分侵害額請求を行使される可能性はあります。
このような遺留分を考慮して慎重に契約する必要があるでしょう。
以上の通り、遺言書に生前の介護・看病等を書くことは認められていませんので、注意しましょう。
遺言者の一方的な意思表明による死後の財産承継等の表明という遺言書の性質をよく考慮して、相続開始時に使用できる遺言書を作成しましょう。
どうしても生前の介護・看病等を義務(負担)としたいのなら、負担付死因贈与契約を検討しましょう。
このように、遺言書には効力発生後の内容であることという制約があります。
せっかく様々なことを考えて遺言書を作成したのに、相続開始後に使用できなければ意味がありません。
そのような事態を避けるために、遺言書の作成について、経験豊富な専門家の意見を聞きながら進めた方が確実といえるでしょう。
当事務所のような相続専門家にまず相談することをオススメいたします。
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執筆者 森俊介
行政書士森俊介事務所 代表行政書士
『相談者に寄り添う相続とすること』がモットー。触れた相談事例は2000件以上。相続を取り扱う司法書士・税理士・弁護士と連携しワンストップサービスを築く。各地でセミナー相談会を実施中。Youtube・Twitterでも相続・遺言情報を発信している。
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